こんにちは、うみがめと申します。
今回は決算翌日にストップ安となってしまったアドバンテストの復活時期を考えてみました。
目次
- なぜ株価は下がってしまったの?
- 復活の条件
- アドバンテスト株いつ買うべきか?
アドバンテストはこの前の決算後、株価はストップ安になり株は調整している状態です。
ストップ安になったとは言っても、過去数年のベースで言うとまだまだ高水準にあるのでこれからどうしていいかを考えていこうと思います。
こちらが8/28バリュエーションですが、
PERで28倍と安くはありません。
ストップ安で株価は下がりましたが、本当に手を出して良いのかが焦点です。
なぜ株価は下がってしまったのか?
発表された決算における見通しが非常に弱かったのが原因の一つかと考えられます。
1月の時点では20年のSoCテスタ市場は、横ばいと予想を立てていたのが、
今回の決算で急に縮小というように転換しました。
その理由がとても深刻で、米国が中国の半導体貿易関連の規制を開始したあと、
アドバンテストのお客さんの投資姿勢が変わったことと、スマートフォン市場全体の減速懸念があり彼らのテスタを導入する動きが弱まっことを理由に縮小という予想に変えた様です。
こちらはSoCテスタとメモリテスタの市場規模を比較したものです。
アドバンテストの市場規模もこれに類似している傾向にあります。
SoCテスタはメモリテスタの倍以上あるので、
SoCテスタ市場が調整に入ってしまうと、テスタ市場全体・アドバンテストの売上も停滞してしまいます。
アドバンテストの得意不得意なお客さん
- ファーウェイ及び中華スマホ
アドバンテストの売上のシェアがとても高いので、米中半導体貿易摩擦の悪影響も受けやすいです。
- 韓国・台湾などその他のアジア
競合のテラダインと半々のシェアをもっています。
- アメリカ(iPhone)
アドバンテストのシェアが低い
このように米国による規制ファーウェイなどの中華スマホの減速は、アドバンテストの売上に影響を与えやすいことがわかります。
この影響はどれくらい深刻か?
短期的にはかなりな打撃
ファーウェイは世界トップクラスのスマホベンーで、アドバンテストの売上はかなり頼っていたので、そのファーウェイが米中摩擦によりスマートフォンを作れなくなるのが半年後に起きることが予想されています。
ファーウェイのネガティブ影響はしっかりと業績に出てきて、株式市場においてもそれが理解されるまで半年〜1年は待たなければなりません。
それに加えて、目先のスマホ市場の調整も心配です。
長期的には楽観
ファーウェイがダメになってしまっても、ファーウェイの代わりのメーカー(オッポ、シャオミ、Vivo)でシェアを維持できる可能性があります。これらの企業が敢えてアメリカのテラダインなどの企業からテスタを買うとは思えないからです。
アドバンテストは先端分野(エヌビディア)のチップの検査、AMDのGPUやCPUのチップの検査はアドバンテストの装置が使われることが多いです。
また5Gでもしっかりと納入実績を上げてポジションを確立しています。
アドバンテスト復活の条件とは
- ファーウェイのネガティブ影響が薄れるまで待つ。
- プラス影響(先端分野・5G)がファーウェイで失った分を補えるほど成長をみせる
- 受注が調整に入る(それによって投資家も下がり切れば、これからはプラスしかないと安心できる)
アドバンテスト株はいつ買うべきか?
早くて2Q〜3Q決算前後
これまでに受注や株価がしっかりと下がり切っていたり、
ファーウェイ以外のスマートフォンベンダが成長してきている且つ、アドバンテストの製品を使用していくなどの受注が復活する根拠がいくつかあれば買うタイミングとしてはありかなと思います。
手堅くいくなら4Q決算以降
このまま受注が今期伸びない状況であると受注残は落ちていくので、
来年のガイダンスを聞いてから考えるても良いともいます。(減収減益ガイダンスもあり得ると思います。)これは市況と株価をしっかりとみて判断をしていくのが投資戦略としては一番良いかなと私は思います。
いずれにせよ、長期的には回復すると思うので、私は過度には心配せず、また流れをみていこうと思っております。
最後まで読んでくださりありがとうございました!
また株をがんばっていきまっしょい!
半導体株や半導体業界を勉強するなら下記の本がおすすめです。
「半導体が工場でどうやって製造されるのか?」、「半導体工場は水や電力等のインフラはどうしているのか」「半導体製造装置はどのように並べられるのか」、等ネットでは入手できない知識を得れます。
私は何年も前に読みましたが、今でも読み返します。個人的には、これほど半導体に関する有用な知識が得られた本はありませんでした。他の人より1歩も2歩も知識で差がつけられると思います。