半導体株調査部

半導体株の分析と投資実践

アドバンテスト株の決算を解説

半導体製造装置の半導体テスタ(半導体の試験・計測をする装置)の世界トップ企業であるアドバンテストが19年度4Q決算(20年1-3月期決算)を発表しました。

決算のキーポイントとアドバンテスト株を買うべきか売るべきかの個人見解を動画にしましたので是非ご覧ください。

既に動画にしていますが、今回は試験的にブログでも大半を記事にしてみました。 

決算は◯。受注は驚愕の907億円

決算の印象としては4Qの受注が驚愕の強さで、全体的な印象は◯でした。アドバンテスト株は受注がほぼ全てですが、4Q受注は907億円とそれまでの四半期から大きく飛躍しています。

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内容としては主力の半導体テスタの受注が増えた点に加えて、サービス他に含まれるシステムレベルテスタの受注が急増しています。システムレベルテスタは従来とは異なる新しい分野でのテスタでして、これが増えるのはポジティブです。

 

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半導体テスタに関してはメモリテスタが完全に復活。SoCテスタも堅調で、5Gの投資が継続している可能性が高いです。

 

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4-6月期へは受注減速を示唆

但し冷静に考えると、コロナ環境で受注が急増しているのはサプライチェーンの分断を懸念した顧客が前倒しで発注している可能性があります。

CY20年に関し、会社は以下の様な見通しを出しています。

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また今回4-6月期のみの業績計画を開示しています。

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受注は907億円から620億円へ落ちる計画です。但し、620億円も過去やコロナ環境である点を考慮すると十分高水準です。

 

CY19年のシェア上昇で競争力の高さを示す

今回、CY19年のシェアについてアップデートがありました。シェアを向上させており、競争力の高さを示しています。

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まとめ

アドバンテストの4Q受注や1Q受注計画はコロナ環境である点を踏まえると十分です。仮に私が長期目的で保有している長期投資家であれば保有継続でいいと思います。

仮に私が新たに買いたい投資家であれば、受注がコロナ影響により7-9月期や10-12月期に減速する可能性を考慮して、それを確認した後でいいのかなと思います。

もし私が5年単位で投資できて、含み損が気にならないタイプであれば、今エントリーするのも問題ないでしょう。今回の決算でアドバンテストの製品が必要不可欠であり、競争優位性の高さも示されたので。

 

 

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