半導体株調査部

半導体株の分析と投資実践

アンリツ株の決算を解説

アンリツが19年度4Q決算を発表しました。下記の動画で決算のポイントと、ここから買うべきか売るべきかの個人見解をまとめています。よく外れる私の個人見解ですのであくまで一意見としてご参考ください。

また下記にも一部ポイントをまとめさせて頂きました。

株価推移を考えると決算全体の印象は△

株価がコロナ前の水準まで戻りつつある点を考えると、決算全体の印象はあまりよくないです。あくまで個人見解ですが。以下が理由です。

実績は強いが、先行指標の受注は減速

20年3月期の営業利益174億円と会社が出していた計画155億円を大きく超えておりとても順調でした

 

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但し売上や営業利益は既に過去のこと。大事なのは受注です。20年1-3月期の受注は251億円と18年4-6月期以来の低い水準でした。コロナで受注活動が遅れたかもしれないですが、コロナ下でもとんでもない受注を記録した企業もあり必要な製品にはしっかり受注がきています(例として、分野は違いますがアドバンテスト)。なので需要が一服した可能性もあります。

 

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通期予想は下期に回復を見込むが、ダウンサイドもありそう

今回、同社は21年3期の業績を開示しています。未定とする会社が多い中で素晴らしい姿勢です。数字としては前期比横ばいですが、下期にコロナ影響の収束・復活を織り込んでいます。

 

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会社は2Q(7-9月)が底で3Q(10-12月)からの復調を計画しています。確かにそういう気もしますが、遅れる可能性もあるわけです。個人的には悪材料を全て織り込んだ計画の方がダウンサイドがなくて買いやすいです。

 

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株価はコロナ前の水準に戻りつつある

以上の点はコロナ影響で株価がブチ下がっていれば問題ないと思うのですが、株価としてはコロナ前の水準に戻っているので、物足りない決算との印象です。

 

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あえて反論するとバリュエーションは過去比で高くない

 

あえて自分のややネガティブなビューに反論するのであれば新しい会社計画で見た現株価のバリュエーションは過去2年程度のバリュエーションレンジで見れば高くないです。

会社計画ベースの今期PERは22倍ですが、過去2年の平均は37倍です。

過去2年としたのは3年前のバリュエーションがとんでもなく高く異常値だからです。

過去比の観点からはバリュエーション的には既に割安で、今後の社会の通信需要の向上・進化(5G、ローカル5G、ミリ波)という点からは十分投資チャンスがある、という見方をする人もいると思います。

 

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