半導体株調査部

半導体株の分析と投資実践

ルネサス株は買い時だと思う

 こんにちは、元証券マンのうみがめです。

今日は、車載半導体株がこれからさらなる活躍をみせそうなので、

ご紹介させていただきます。

全体的な半導体製造装置株がピークアウトな雰囲気の中で、半導体車載株は半年か1年くらいのスパンで上がるのではないかと私は予想しています。

 

なぜ車載半導体株が良さそうなのか?

 車の7月の国内新車販売は、前年比より13.7%下がっています。

しかし、減少率はもう既に縮小していて、6月は22.9%減、5月は44.9%減です。

この業界ではもう既に底打ちの傾向がみられるのです。

特に中国向けの車の販売は急速に回復していて、名古屋では7月に20ヶ月ぶりに前年比を超える増加スピードです。

自動車の需要は中国を中心に回復していて、日本もマイナス幅が縮小し、前年比を超えるのも近い将来可能になるかもしれません。

 

ポストコロナの車需要

 コロナ後の車は人々にとってどのような魅力があるのかというと…

・比較的感染リスクが低い

移動手段が多様化している中で、車は電車や飛行機に比べると不特定多数の人と空間を共有しないので、感染リスクを懸念する材料が少ない空間が確保されていて、安心感があります。

→都心を中心にシェアリングエコノミーが進みカーシェアが流行っていましたが、このコロナ感染リスクを懸念して車を保有する考えを持つ人も増えてきているのも事実です。

ポストコロナでは経済が停滞はするので、車の需要はポジティブではありませんが大きくネガティブでもないです。

 

販売台数はボトムからは増えてきているけど株価はどうなってるの…?

 結論から言うと、事業関連は底打ちしつつある中、株価はあまり戻ってきていないです。

 

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こちらが車載半導体をつくるルネサスエレクトロニクスという企業の過去5年の株価の推移です。

2020年始のあたりからみても、徐々に上がってきてはいますが、2018年のピークにはまだまだの位置にいます。

 

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そしてこちらが半導体製造装置株の東京エレクトロンの株価の推移ですが、

年始からも素晴らしい株価を維持しています。

 

ここまで比較してみてわかることは、

3〜10年の長期的視点では半導体全体の成長の恩恵を受けれる東京エレクトロンの様な会社が長期投資には向いていると言えます。

しかし、車の需要が底打ちして、下がりすぎた株価が戻る局面で、半年〜1年ではルネサスのような株に投資するのが良いのではないかと思います。

 

これから来そうな車載半導体銘柄

・ルネサスエレクトロニクス(6723)

自動車用のマイコンロジックチップを製造しています。

直近の決算説明会の質疑応答でマネジメントは、見通しに関して

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とコメントしており、3ヶ月前よりもリラックスしているということでこれからの需要環境もよくなる様に見受けられます。

ルネサスは車向けの半導体のシェアが高いので、需要が回復すれば会社の業績も回復することが期待できる銘柄の一つです。

 

・テラプローブ(6627)

こちらは半導体のテスターを買って、お客さんのためにテストしてあげる、車載半導体のテスト受託サービスを行っています。この間の決算で2020年7-9月の計画を出していて、赤字計画です。ただ今事業環境の改善を行えば、この赤字計画は悪材料出尽くしではないかと思うので、今後買うには面白い銘柄かなと思います。

中小型銘柄なので、アップサイドリスクもあればダウンサイドリスクもあるという点が注意が必要です。

 

・大紀アルミニウム(5702)

こちらは半導体ではなくて、再生アルミニウムを製造している会社です。

車に使われるアルミニウムが主力事業です。

車の販売や製造が戻ると彼らの製品の需要が戻ります。

この会社は、海外展開をしていて海外での製造販売ができるのが特徴です。

またこのコロナ環境でもしっかりと利益とCFが出ています。

配当利回りも高く、今期は4%でした。

バリュー株なので、中長期的には大きなアウトフォームは期待できないかもしれませんが、車載関連が戻ると仮定するのであればなかなか面白い銘柄です。

 

以上、私が考える良さそうな車載半導体銘柄と関連銘柄を挙げさせていただきました。

このように関連銘柄を調べていくと投資の幅が広がり楽しいですね。

これは私の個人的な見解なので、あくまで投資は自己責任でお願いいたします。

 

最後まで読んでくださりありがとうございました!

これからも株をがんばっていきまっしょい!

 

半導体株や半導体業界を勉強するなら下記の本がおすすめです。

「半導体が工場でどうやって製造されるのか?」、「半導体工場は水や電力等のインフラはどうしているのか」「半導体製造装置はどのように並べられるのか」、等ネットでは入手できない知識を得れます。 

私は何年も前に読みましたが、今でも読み返します。個人的には、これほど半導体に関する有用な知識が得られた本はありませんでした。他の人より1歩も2歩も知識で差がつけられると思います。