うみがめ半導体株調査部

元証券マン。半導体株投資や有望中小型株について書いてます

信越化学株について徹底解説

信越化学は派手さはないが超優良企業

株の投資家であれば是非知っておきたい日本の超優良株「信越化学」を紹介します。信越化学は日本トップの化学メーカーで多くの素材で世界トップシェアを有しています。

このページでは信越化学株に投資する前に知っておきたいポイントについてまとめています。なぜ信越化学株を知るべきか

日本を代表する超優良銘柄だからです。機関投資家、いわゆるプロの投資家の間では非常に高い評価を受けています。その背景には技術力と日本企業中でも珍しい高い経営クオリティがあります。特に長期投資家においては知っておいて損はない銘柄です。 

信越化学はどんな会社か?

信越化学は時価総額で日本トップの化学メーカーです。我々の生活や産業の基盤となる素材を扱っており、世界トップシェアである塩化ビニル樹脂や半導体シリコンウエハを中心に多くの製品で世界1位・2位のシェアを誇っています。

信越化学の具体的な事業は?

信越化学の事業セグメントは「塩ビ・化成品」、「半導体シリコン」、「電子・機能材料材料」、「シリコーン」、「機能性化学品」、「加工・商事・技術サービス」の6つにわかれます。

中でも業績インパクトが大きいのは「塩ビ・化成品」と「半導体シリコン」です。

 

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19/3期、会社HPより

 

塩化ビニル樹脂


塩化ビニル樹脂はプラスチックの中でも、燃えにくい、耐久性に高い、加工しやすい、リサイクルも容易という長所があります。また、原料の6割が塩で、他の樹脂に比べ石油への依存度が低く、環境負荷が小さいです。用途としては上下水道どのインフラ、住宅、生活用品等、我々の身の回りで使われています。

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会社HPより

 

半導体シリコン

信越化学は半導体シリコンウエハの世界トップシェアを誇ります。半導体シリコンウエハは半導体を製造する上で基盤となる材料です。5G、IoT、AIと社会において半導体の需要が伸びていくのは間違いなく、信越化学はトップメーカーとして確固たるポジションを築いています。


信越化学の顧客や最終製品は?

信越化学の顧客は非常に幅広いです。半導体メーカー(シリコンウエハ)、
、自動車・部品メーカー(機能材料)、化粧品メーカー(シリコーン)と多岐にわたります。また信越化学の製品が使われる最終製品は車、スマホ、PC、建材、化粧品、電化製品、水道管、電線・・・とこちらも多岐に渡ります。

顧客や製品が広範なので、売上が景気の影響を受けやすいことになります。


信越化学のシェアは?

信越化学は塩化ビニル樹脂、半導体シリコンウエハ、合成石英等の製品で世界第1シェアを有しています。またフォトレジスト、セルロース等、世界2位の製品も多いです。手掛ける製品においては世界トップシェアに近いポジションを取れるように戦略的に事業経営をしています。その点が後述する他の日本企業を圧倒する営業利益率の高さにもあらわれています。


信越化学の競合は?

信越化学の競合は事業部門によって異なります。半導体シリコンは日本のウエハメーカーであるSUMCO、塩ビであれば台湾のFormosa Plastics、シリコーンであればダウ・コーニング、電子・機能材料であればHOYAやJSRというところです。

信越化学の強みは?

信越化学の強みは高い技術力もさることながら、それが流出しない様に細心の注意を払っている点です。特に工場や製造装置の重要な設計やエンジニアリングは自社で行い、ノウハウが他社に流出しない様にします。

また潤沢な資金力を背景とした迅速かつ大胆な投資決定強みの1つです。塩化ビニル樹脂や半導体シリコン事業においては不況期においても先を見据えた投資を行うことで、シェア1位を獲得しています。

日本企業には珍しい決断力・経営力です。20年4月現在、信越化学の金川千尋会長や現社長の斉藤社長はそういった決断ができる優れた経営力を持っています。


信越化学の業績ドライバーと成長ポテンシャルは?

信越化学の成長ポテンシャルは低くはないが高くもないというところです。

半導体シリコンウエハ、半導体材料(レジストやマスクブランクス)、レア・アースマグネット等は長期で高い成長率が期待できる事業です。

但しその他の事業は規模が大きく、社会や生活インフラに関わっているものが多く、成長率としては世界のGDP成長に近いものが多いです。利益率は高く、事業としては全く問題ないですが、テクロノジー分野では信越化学より成長率が高い企業が多いでしょう。但し信越化学はその分安定感があります。


信越化学の株価のリスクは?

信越化学の株価のリスクはまず第一にマクロ景気の後退です。事業が広範な分野に及ぶので景気の影響は受けやすいです。2点目としては半導体シリコンの需給悪化です。

半導体シリコンは19/3期に最も営業利益を稼いだ事業セグメントでした。しかし供給過剰が価格下落につながる場合は業績低下の要因になりえます。ただし信越化学はトップ企業としてそこら辺も考えながら増強していると思います。


信越化学株の買うタイミングは?

私がもし信越化学を買うのであれば「景気や市況が低調な時に買う」というのが守りたい原則です。信越化学の業績や株価は景気敏感です。そういったシクリカル株においてシンプルかつ有用な指標はPBRですね。

例えば「PBRが
過去5年や10年平均を下回ったら買う」というアプローチです。

下記は信越化学のPBR(単純平均)と株価の推移です。単純ですが、赤線のPBRが過去レンジより高い水準にある場合は要注意です。

この投資は信越化学の事業がシクリカルである、技術力や経営力がシェアは意地以上が期待できる、という点を根拠にしています。

仮にシェアが大きく上がったり下がったり、ある製品の価格が過去と比較しても大きく上がったり下がったりするとPBRはレンジから乖離する期間がでてくる点は注意です。ただし信越化学の事業体や規模を考えるとよほど大きな経営の変化がない限り、レンジが大きく変わる可能性は低いと思います。

 

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マネックス証券より

 

まとめ

以上信越化学についてまとめてみました。高い技術力や経営力を持ち、日本を代表する銘柄として、保有していて安定感が高い銘柄です。もちろん株価も業績も良い時と悪い時がくるシクリカル銘柄です。コロナ環境の様に、景気に対して不安な見方があるときにこそ勇気を持って買う価値のある企業だと思います。

 

 

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