こんにちは、うみがめです。
今回は中国ハイテク新興市場の半導体株について書いていきたいと思います。
時価総額で言うとレーザーテックを超えてしまうほど、
バブリーな雰囲気を持っている中国半導体市場。
技術的なところがそこまで追いついているかどうかはまだ分かりませんが、
株式市場の期待値はかなり高い模様なので、特に勢いのある3社について解説をしていきます。
①NAURA(北方华创、002371 SHE)
上海深せんで取引されている銘柄です。
成膜装置、洗浄装置などを製造しており、洗浄装置においては中国の主力半導体メーカーでも使われるほどです。
こちらの製品は、主に中国メモリメーカーが採用しています。
また台湾や韓国のメーカーにも輸出をしているようです。
時価総額:794億中国元(約1.2兆円)
これはアドバンテストやレーザーテック よりも高い時価総額…!
アドバンテストやレーザーテックよりも商品力があるという意味ではなく、
時価総額という指標においては上回っているという状況です。
バリュエーション:158倍
マーケットが今後の高い成長を期待しているというのがわかります。
表の一行目の業績の推移では、きちんと利益を出しています。
二行目の純利益もしっかりと毎年増やしてきています。
2019年は、半導体業界全体が調整の年でしたが、きちんと業績を出しています。
これは中国の半導体育成のため、中国政府が補助金をじゃぶじゃぶ出したことが背景としてあります。そして市場もその援助があるからこそ成長ができると評価しいているようです。
②AMEC(中微半导体设备、688012 SHA)
時価総額:1兆4千億円
東京エレクトロンを除いた全ての日本の装置メーカーを超えています。
アジアの中で東京エレの次に時価総額が高い装置メーカーになります。
扱っている商品:エッチャー、MOCDなど
主な取引先:中国、台湾、韓国半導体メーカー
PER:293倍
取り扱っている製品の一部です。
見にくいのですが、
一行目の利益のところですが、
右の2016年から一番左の2019年12月31日で約3倍に増えています。
この期間は中国のメモリ企業がどんどん立ち上がってきた時期です。
メモリ企業が製造装置を購入したため、業績が伸びているという状況です。
また、これからも中国半導体産業の成はこれが序盤でこれからどんどんが見込まれるため、マーケットの期待値も高くなっています。
③ACM Research (盛美半导体设备)
STAR(創科板)にIPO申請が受理されている状況です。
親会社は米NASDAQに上場しています。ACMの子会社として中国進出です。
親会社は子会社の株式の91%を保有して、残りは政府ファンドが保有しているようです。
時価総額:約1300億円程度
先ほど紹介した2社は時価総額が一兆円を超えるプレイヤーなので、
ACMもSTARで上場できたら親子のバリュエーションが逆転してしまいそうですね。
上場が成功したら、アメリカ本社のACMもかなりのキャピタルゲインが期待されます。
扱っている商品:洗浄装置
採用実績も多く、メモリメーカーから人気が高いようです。
アメリカ本社から技術教養などもしっかり受けていると思うので技術、製品ともに実力は高いと思います。
主な採用先:中国のメーカー(NANDのYMTCなど)
こちらは過去5年の株価の推移です。
2020年6月の科創板(STAR MARKET)への上場発表で伸びました。
しかし、直近はアメリカのSMICへの制裁などが響いて下がってしまいました。
最近のアメリカ政府の動向を考えると、政府がアメリカ企業を中国市場に上場させるのを許すかどうかはちょっと謎ですね…
まとめ
- 中国半導体株は市場でも高い評価。
ある意味バブル的なところ、リスク(米中摩擦など)もありますが、中国政府の半導体産業成長を大きく掲げた国策もあり、成長はまだ当面続きそうです。
- 投資のチャンスあり!
この勢いが続く前提ですと、アメリカのACM Researchのように親会社がアービトラージを狙うこともできる市場だと思います。今回はアメリカ企業を例に挙げましたが、日本企業もこの市場での成長を狙い上場している記事も書きましたので是非ご覧ください!下から飛べます!
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ずっと市場が成長し続けることはないので、どこかで見切りをつけなければなりませんが、短中期で運用するのはありかなと思っています。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
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今日は東証が止まってしまい大変な1日でしたね…
また明日からは平和な?株取引ができますように!
これらも株をがんばっていきまっしょい!
半導体株や半導体業界を勉強するなら下記の本がおすすめです。
「半導体が工場でどうやって製造されるのか?」、「半導体工場は水や電力等のインフラはどうしているのか」「半導体製造装置はどのように並べられるのか」、等ネットでは入手できない知識を得れます。
私は何年も前に読みましたが、今でも読み返します。個人的には、これほど半導体に関する有用な知識が得られた本はありませんでした。他の人より1歩も2歩も知識で差がつけられると思います。
*1:NAURAホームページより